みなさんが普段使っているスマートフォンやタブレットのカメラ、ノートパソコンに付いている内蔵カメラ、Skypeなどでのビデオ通話用に接続したWEBカメラ……これらが悪用されて盗撮される可能性があるとしたら……あなたはどうしますか?
普段何気なく使っているもので自分の生活が覗き見されるかもしれない。
今回はスマホのカメラやWEBカメラのセキュリティ対策はしっかりしましょうというお話です。
WEBカメラやスマホのカメラを通して見られてるかも…?
ハッカー(正確にはクラッカー)はネットワークに接続されたカメラをハッキング(正確にはクラッキング)して盗撮できる…という話をどこかから見聞きしたことがあると思います。
これはただの噂話ではなく実際に行われていることです。
さて、みなさんは「エドワード・スノーデン」という人物をご存知でしょうか。
彼はアメリカ政府に「PRISM」と呼ばれる9つの巨大WEBサービスを対象に通信を傍受する監視システムが存在することをリークし海外へ亡命したNSA(アメリカ国家安全保障局)とCIA(中央情報局)の元局員です。
この事件によって国家レベルでクラッキングが行われていることが明らかとなり大問題になりました。
ちなみに、この顛末をまとめた映画「スノーデン」は日本人全員が見るべき映画だと個人的に思っているくらいオススメです。
個人レベルのクラッカーによるWEBカメラを通した盗撮も発生していて度々ニュースになっていたり、さらには初期設定のまま使われている世界中のWEBカメラの映像を視聴できるサイトまで存在します。
クラッキングをされると電源を切っていてもカメラだけ起動することも可能であるため気づくことが難しく、ニュースになっている盗撮・盗聴事件は恐らく氷山に一角に過ぎないと思っています。
盗撮を防止する方法はかんたん
高度な話過ぎてどうすればいいか分からないかと思いますが大丈夫です。
誰でも簡単にWEBカメラを通した盗み見から身を守る方法があります。
それは、カメラのレンズにシール・テープやカバーを付けて物理的に塞ぐだけです。
エドワード・スノーデン氏の映画にもノートパソコンのカメラを塞ぐ描写があり、実際に本人もそれを推奨しています。
FacebookのCEO(最高経営責任者)であるマーク・ザッカーバーグ氏も、使っているMacBookの内蔵カメラをテープで塞いでいたことが話題になったこともあります。
FBI(連邦捜査局)の元長官であるジェームズ・コミー氏もレンズをテープで塞いでいることを認めていました。
Comey admits he puts a piece of tape over the webcam lens on his laptop #KenyonCSAD
— The Kenyon Collegian (@KenyonCollegian) April 7, 2016
このように、カメラを物理的に塞いでしまうというのは最も簡単かつ効果的なクラッキング対策なのです。
手軽に盗撮を防止するアイテム
カメラを物理的に塞ぐとはいったものの、レンズに普通のシールやテープを貼ってしまうと見た目が悪いし、いざ使うときに面倒だし、取ったらべたべたするしで良くありません。
そこでオススメなのが専用のセキュリティグッズ。
私が実際に使っているWEBカメラカバーがこちらです。
私は記事執筆時点でiPhone 7 Plusを使用しているのですが、このカバーをインカメラとアウトカメラに貼り付けています。(実際に貼り付けている画像を撮ろうとしたらカメラが他になかったため撮影できず…)
カバーがレンズの一部を塞いでしまわないか不安だったのですが、問題なく使うことができました。
アウトカメラはレンズが2つ並列しているので止むを得ず使うことがほぼない右側の望遠カメラを潰しています。(広角カメラを塞いでいるときは望遠レンズが中途半端に隠れている状態なので、望遠レンズを完全に塞ぎたい場合は他のカメラカバーを使いましょう)
非常に薄いため邪魔にならず、カメラを使いたいときはスライドさせるだけなので手間がありません。
しかも1個当たりが安いので気軽に試すことができます。
1つデメリットをあげるとするなら、ポケットなどに入れているときに何かと接触していつの間にかスライドしていることがあります。
もしカメラを使うつもりがなくて完全に塞いでしまいたいという場合はこういうシールを貼るのがいいと思います。
さいごに
WEBカメラやノートパソコンの内蔵カメラは問題ないのですが、最近のスマートフォンはアウトカメラのレンズが複数個になっているので塞ぎにくいのが課題ですね。
仕様上レンズを1つは潰さなくてはならず、カメラとしての機能の一部を失ってしまうことになるのも問題です。
私の場合は仕方なく望遠レンズを隠して使わないことにしましたが、今のところ生活に支障はありません。
ただ昨今はレンズが3つのiPhoneが登場した上、どう考えてもカバーを付けられない配置をしているので諦めなければならないでしょうね。
カメラ部分がスライドできるようになっているセキュリティ意識の高いスマホケースがあるといいんですが…
みなさんもインターネットに繋がっているカメラのセキュリティについて一度考えてみてはいかがでしょうか。
コメント