・ショートスリーパーになって活動時間を増やしたい…
こんなことを思った人は多いのではないでしょうか。
そういった悩みを解決しようとインターネットで検索すると様々な”睡眠に関する常識”が出てきます。
でも、もし皆が信じているその”睡眠の常識”が間違っているとしたら…
この「睡眠の常識はウソだらけ」という本では世間に溢れている睡眠に関する情報を真っ向から否定し、別角度から新しい睡眠の常識を提唱しています。
・不眠症で悩んでいる人
・睡眠に関する知識を得たい人
「睡眠の常識はウソだらけ」の著者・堀大輔さんについて
堀大輔さんは8時間程度の平均的な睡眠時間でありながら独学と努力で1日平均45分以下という睡眠時間を実現した方です。
7年という歳月がかかったものの、そこから得た知識や経験を元にショートスリーパーを育成する会社を設立。
テレビ番組にも何度か取り上げられ、その常識を覆すライフスタイルに衝撃を受けた視聴者も多いはず。
ちなみに、「ショートスリーパー」という言葉は堀大輔さんが代表理事を務める一般社団法人日本ショートスリーパー育成協会が商標を持っていたりします。
「睡眠の常識はウソだらけ」を読んで参考になったこと
7時間睡眠が健康に良い説は立証されていない
何時間寝るのが健康に良いのか?長生きするのか?という問いに対し、7時間であるという話を聞いたことがあると思います。
これは膨大な人数と年数のデータから睡眠時間と死亡リスクの相関を分析した研究を元に7時間が最適であると流布されているのですが、この研究には続きがあるというのです。
この分析結果に喫煙・飲酒、持病などを計算に入れて分析したところ、何故か男性の4時間以下睡眠が最も死亡リスクが低いという結果になりました。
しかし、メディアなどのいろんな場所では再計算される前のデータが利用され”7時間である”と語られています。
実際のところ、予測できない複雑な要素が絡み合っている睡眠時間と死亡リスクの関係を調べることは困難とのこと。(69~73ページより)
睡眠中は代謝が下がる
睡眠不足は美肌の大敵というのが世間の常識ですし、私もそう思っていました。
ところが本書にはこんな問いかけがあります。
「肌荒れに気付くタイミングは朝鏡を見たとき」
これ、マジでその通りだと思いました。
なんなら風邪をひいたときも気づくのは朝起きたときがほとんど。
不衛生な布団に長時間肌が触れる、ノンレム睡眠時は新陳代謝が低下するとのことなので、期待していることとは反対のことが起きる可能性が高そうです。
特に、睡眠時間が長くなるほどトイレに行かない時間が長くなるので体に良くないのは当然ですよね(126~129ページより)
眠気には種類がある
堀大輔さんによると眠気は4種類に分類でき、それぞれに合わせた対処が必要とのこと。
私はアデノシンが脳に蓄積することで結果的に脳の覚醒物質であるヒスタミンが減ってしまうことで眠くなるということは知っていました。
対策としては皆さんご存知カフェインが有効です。
これ以外にも「本能」「脳波」「習慣性」が原因となる眠気があり、これらをコントロールすることが重要だと説明しています。(144~167ページより)
まとめ
実は睡眠に関して個人的にいろいろ調べたり眠気の対策をしています。
というのも、何かとすぐ眠気に襲われることが多いためショートスリーパーに成れずとも眠くならずに日中活動できるようになりたいと思っているからです。
本書には今まで見聞きしてきて信じていた睡眠に関する情報は不確かなものであるという衝撃的な内容でしたが、説得力があり参考になる情報も多かったです。
はっきり言ってしまえばこの本を読んだからといってショートスリーパーになれるわけではありませんが、睡眠に関して日本人のほとんどは勘違いしていることが多く、その勘違いを正すには十分な本だと思いました。
どちらかというとショートスリーパーになりたい人よりも、睡眠時間が長かったり日中の眠気に困っている人に向いている本かもしれません。
「睡眠の常識はウソだらけ」、みなさんもぜひ読んでみてください。
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