今回は2017年07月13日(木)に発売された3DS専用ゲームソフト「Ever Oasis ~精霊とタネビトの蜃気楼~」をプレイしてみてガチな感想・評価を書いていきたいと思います。
「Ever Oasis ~精霊とタネビトの蜃気楼~」について
作品概要
「聖剣伝説」などを手掛けてきた石井浩一さんのグレッゾが制作するアクションRPGです。
砂漠に覆われた世界”ヴィストラーダ”で”タネビト”と呼ばれる種族の主人公と水の精霊「イスナ」が偶然出会い、協力してオアシスを作ります。
主人公は冒険したり、様々な種族の生き物と出会いながら世界で唯一のオアシスを大きく育てながら、生き物を凶悪なモンスターに変えたりオアシスを飲み込んでしまう”カオス”という存在と戦いつつその謎にせまる物語です。
ゲームシステム
ハナミセ
オアシスに訪れてくれたタネビトは条件を満たすことナカマとなり「ハナミセ」というお店を開いてくれます。
ハナミセに必要なアイテムを納品することで商品が充実し、その売上「アクアジェム」を受け取ることができます。
オアシスに住んでいる人のほか、オアシスを訪れる「ペンクロウ」というペンギンとフクロウに似た生き物がハナミセのお客さんになります。
ハナミセの設置場所は自分で指定できるので、好みのハナミセ通りを作ることができます。
ケモビト
タネビトも戦えますが、より戦闘で活躍する「ケモビト」という種族がいます。
槍を使うオシャレ好きのウア族、ハンマーを使うグルメなセルケ族、双剣を使うおもちゃ好きなリコス族の3種族とどう協力するかが鍵となります。
キャラクター固有の特技
主人公・タネビト・ケモビトはそれぞれ固有の特技を持っています。
採掘などの素材収集からギミックを解くための特殊な能力まで様々です。
栽培園
畑に種を植えて果実や作物を収穫できます。
ここで収穫したものをハナミセに納品したり、欲しい人にあげたりします。
武器
主人公とタネビトが持てる武器は剣以外にもブーメランのように投げて使うボーラ、魔法を使える杖、遠くから攻撃できるボウガンがあります。
合成の木
手に入れた素材とアクアジェムを使うことで新たな武器やアイテムを作ることができます。
要求される素材を集めるのは大変ですが、作れれば戦闘を有利にしたり服装を変えることができます。
時間の概念
ゲーム内時間が存在し、朝昼と夜とでオアシスの外に出現するモンスターが変わります。
クエストによっては時間が関係することがあるかもしれません。
虹の加護
オアシスが大きくなればなるほど虹の加護が強くなります。
虹の加護の強さによって冒険のときのHPが増減します。
カオスモンスター
カオスに飲み込まれてしまった生き物”カオスモンスター”には様々なタイプがあり、種族や武器によって有利不利があります。
出現する敵に合わせて連れて行くナカマや装備を変えると物語を有利に進めることができます。
良かった点
とにかくかわいいキャラクター!
艦隊これくしょん(島風・長門・大和など)で有名な人気イラストレーター「しずまよしのり」さんがデザインを手がけているキャラクターがすごくかわいいです。
世界観に合った魅力的なキャラクターがよりゲームを盛り上げてくれます。
たくさんいるタネビト・ケモビトもそれぞれ性格や物語が異なっており、ステータスに大きな差異が無いので気に入ったキャラクターと冒険に出かけられるのが良いですね。
主人公の性別を選べる
エヴァーオアシスは主人公の性別を選べるタイプの作品です。
男・女どちらも魅力的ですが私は女の子を選びました。
女の子テテとイスナの絡み、最高です。
セーブ・移動のしやすさ
このゲームでは各地にワープポイントが設置されていて、そこでセーブもすることが可能になっている。
ワープポイントはダンジョンの入り口だけでは無く中間や奥の方にも設置されているので、用事があるときにいちいち歩いて移動しなくて済むことが多い。
また、アクアゲートというシステムがありその場とオアシスをいつでも行き来できるのが非常に楽で良かった。
絶妙な戦闘バランス
ゲームが苦手な人でもやりやすい難易度になっていると思いきや、うっかりしてると普通に負けます。
味方・敵のステータスバランスや戦闘不能時の救出方法など、退屈しないような戦闘バランスになっていると思いました。
悪かった点
プロの声優を起用しているのにセリフのボイスが無い
エヴァーオアシスでは会話の冒頭で「わ〜」とか「ん〜」みたいなボイスが流れるだけでテキストは読んでくれません。
声優オタクとしては誰が声をやっているのか気になるので、とりあえず公式サイトなどを調べてみますが何も書いてない。
結局、声優の情報が書かれていたのはエンディングのスタッフロールでした。
Ayumi Fujimura(藤村歩)
Ayano Shibuya(渋谷彩乃)
Sayaka Kitahara(北原沙弥香)
Takashi Oohara(大原崇)
Shiho Kokido(古城門志帆)
Miho Hino(日野未歩)
Yasuyo Tomita(冨田泰代)
Reiko Kiuchi(木内レイコ)
Mitsuki Saiga(斎賀みつき)
Rei Shimoda(下田レイ)
Miyuki Kobori(小堀幸)
Nodoka Hasegawa(長谷川暖)
Yuuki Kodaira(小平有希)
Chisa Suganuma(菅沼千紗)
Mai Toudoh(藤堂真衣)
Yuuki Shin(新祐樹)
Kousuke Takaguchi(高口公介)
Takuma Sasaki(佐々木拓真)
Kazuhiro Fusegawa(布施川一寛)
誰が何の役なのかは書かれておらず、表記も英語だったためこれで合っているのかも不明なんですが、結構な人数の声優さんが関わっていることが分かります。
「会長はメイド様!」などで知られる藤村歩さんを始め、有名な声優も起用されているのにセリフのボイスが無かったのが非常に残念でした。
予算の問題なんでしょうか、それとも世界観を崩さないためにあえて日本語のボイス作らなかったのでしょうか。いずれにせよボイスが欲しい派としては惜しいですね。
戦闘バランスは良いがゲームオーバーにならない
良かった点に戦闘バランスが取れていることをあげました。
ただこのゲーム、”負けること”はあっても”ゲームオーバー”にはならないんですよ。
どういうことかというと、エヴァーオアシスには「虹の加護」というシステムがあり、オアシスが成長すると合わせて主人公のHPと”復活回数”が増加するんです。
HPはともかく復活回数の増加が問題で、2~3回全滅してもゲームオーバーになりません。
なので特に対策をせずゴリ押しでクリアする戦法をとることも可能なんです。
ゲームオーバーになりたいわけではないですが、全くならないのは緊張感にかけると思います。
アクアジェムの使い道がない
エヴァーオアシスでの通貨であるアクアジェムが貯まる一方で使い道がありません。
商人がいろいろ売っているものの価格が安いし買う必要もそんなに無いですし、合成の木での要求金額も少ないです。
その上、ハナミセからの収益がとんでもなく多くなるので数字がただただ増えていくだけになってしまっています。
お金の使い道は多くのゲームでの共通問題となっていますが、あまりにも使い所がないのが気になりました。
個人的評価
ゲームシステム:★★★☆☆
シナリオ:★★☆☆☆
キャラクター:★★★★★
グラフィック:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
難易度:★★☆☆☆
総合評価:
プレイ時間:約49時間
さいごに
既視感のある要素は多いものの、やってみると普通に最後までやってしまうちゃんとした面白さがあるゲームでした。
もうひと押しな感じの惜しい作品ではありましたが、最終的にはやって良かったといえます。
かわいいキャラクターと世界観、そしてゲームバランスの良さを考えると小さい子供にもオススメできますね。
「Ever Oasis ~精霊とタネビトの蜃気楼~」、みなさんもやってみてはいかがでしょうか。
関連リンク
LINEスタンプ
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開発者が語る『Ever Oasis』の世界
プロデューサー兼ディレクターである株式会社グレッゾの石井浩一さんによる作品紹介。
制作秘話やキャラクターのデザイン画、ゲーム攻略のヒントなど様々な情報が公開されています。
全9回。各回の最後にかわいい4コマも掲載されていますよ。
ニンテンドー3DS「Ever Oasis 精霊とタネビトの蜃気楼」インタビュー。石井浩一氏が,新たなエジプシャンファンタジーの世界を構築するまでの秘話を聞いた – 4Gamer.net
ゲーム情報サイト「4Gamer.net」で配信されたインタビュー記事です。
開発者が語る『Ever Oasis』の世界と合わせてどうぞ。
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